出力制御、オフラインのまま損していませんか?
オンライン制御に対応していない発電所は、設備を止めていなくても「代理制御分」が売電から差し引かれます。
いまの損失額と、オンライン対応機への交換費用を並べて、損得を試算します。
パワコンの型番・台数・所在地(電力会社エリア)が分かれば、オンライン対応の有無から確認します
「抑制がオフラインのままで損をしている。
オンライン交換の費用を知りたい」
産業用の発電所オーナー様からの言葉です。故障はしていません。設備は動いているのに、出力制御の精算で売電が目減りしている——この状態を、オンライン対応機への交換でどこまで抑えられるか、交換費用と見合うのか、という問いでした。
答えは「発電所ごとに違う」です。だから、並べて試算します。
① いまの損失
売電明細の「代理制御」「出力制御」欄から、年間で差し引かれている量を読み取ります。
② オンライン化後の見込み
電力会社エリアの制御実績から、実制御になった場合の損失を見込みます。
③ 交換・後付けの費用
型番から「ユニット後付けで済むか」「交換が要るか」を切り分け、概算を出します。
まず押さえる3つの事実
「うちは低圧だから関係ない」「関東だから関係ない」は、もう成り立ちません。
旧ルールの10kW以上(低圧を含む)も出力制御の対象に
それまで「当面対象外」だった旧ルールの10kW以上500kW未満の太陽光が、オンライン代理制御の導入に合わせて対象になりました。低圧50kW未満の野立ても含まれます。10kW未満の住宅用は引き続き当面対象外です。
止めていなくても「代理制御分」が差し引かれる
オンライン制御に対応していない発電所が本来行うべき制御を、オンライン対応の発電所が代わりに行います(オンライン代理制御=経済的出力制御)。オフライン側は設備を止めなくても、代理で制御された分が売電料金から差し引かれます。オンライン側はその対価を受け取ります。
東京電力エリアで初の出力制御が実施された
九州・東北・中国・四国・北海道などでは常態化していた出力制御が、東京電力パワーグリッドのエリアでも2026年3月1日に初めて実施されました。関東の発電所も「オンライン化の損得」を確かめる時期に入っています。
オフラインとオンラインで何が違うのか
- 制御指令を受信できないため、設備は止まらない
- 代わりにオンライン側が制御し、その分が売電から差し引かれる(精算)
- 制御の粒度は自分で選べない。実際の発電状況に関係なく精算される
- 制御頻度が高いエリアほど、差し引きが積み上がる
- 制御指令を通信で受け、指令どおりに自動で出力を絞る
- 実際の指令分だけが制御対象。一律精算より損失が小さくなる傾向
- 代理制御を引き受けた分の対価を受け取る側になる
- 10年超のパワコンなら、寿命交換と同時に済ませられる
「オンライン化すれば必ず得」ではありません
制御頻度が低いエリアや、交換費用が大きい構成では、オフラインのまま精算を受ける方が合理的な場合もあります。だから先に試算します。「替えない方がいい」ならそうお伝えします。
オンライン化の3つの選択肢
パワコンの型番で、どれが現実的かが決まります
① 出力制御対応パワコンへの交換
既設のパワコンが出力制御機能に対応していない、または10年を超えている場合の現実解です。寿命交換とオンライン化を一度の工事で済ませられます。
② 出力制御ユニット(通信機器)の後付け
既設のパワコンが出力制御機能に対応している機種なら、制御指令を受け取る通信機器の追加と設定でオンライン化できる場合があります。
③ オフラインのまま精算を受ける
制御頻度が低いエリアや、残りのFIT期間が短い発電所では、交換費用をかけずに精算を受け続ける方が合理的なこともあります。これも立派な選択肢です。
蓄電池はどうなのか
制御中の電力を貯めて後で売る蓄電池の併設は、損失回収の手段として成り立つ場合があります。ただし費用規模が大きく、FIT期間の残りや系統の条件で採算が大きく変わります。当社の主務はパワコンの修理・交換ですので、蓄電池は「まず試算してから」の位置づけでご案内しています。
これから変わること:FIT電源が先に制御される順番へ
出力制御の順番を「FIT電源を先・FIP電源を後」に変える方針が示され、送配電事業者ごとに順次導入されます。
| 導入時期(予定) | 送配電事業者のエリア |
|---|---|
| 2026年度末 | 東北・四国 |
| 2027年度初め | 九州・中部・北陸・関西・中国 |
| 2027年度半ば | 沖縄 |
| 2027年度末 | 北海道・東京 |
※ 2025年12月時点で報じられた各社のシステム改修状況に基づく予定です。変更されることがあります。
つまり、FITのままの発電所は出力制御を受けやすくなる
制御を受ける回数が増えるほど、オフライン精算とオンライン実制御の差も広がります。順番が変わる前に、自分の発電所でオンライン化が見合うかを確かめておくのが、いまできる準備です。
オンライン化の費用目安
2026年最新|試算は無料です
| 対応内容 | 費用目安 | 工期 | こんな場合 |
|---|---|---|---|
| 損得の試算 | 無料 | 数日 | 型番・台数・売電明細から |
| 出力制御ユニットの後付け | 数万〜数十万円 | 数日〜 | 既設パワコンが対応機種の場合 |
| 対応パワコンへの交換(1台) | 20万円台〜 | 1〜3日 | 非対応機種・10年超の機種 |
| 複数台の交換(低圧野立て) | 個別見積 | 要相談 | 損失額との損得試算を添えてご提示 |
| 使用前自己確認の手続き | 工事に含む | — | 交換時に必要な届出・確認 |
ご相談から完了まで4ステップ
無料相談
型番・台数・所在地(電力会社エリア)・直近の売電明細をお伝えください。
損得の試算
いまの損失・オンライン化後の見込み・交換または後付けの費用を並べてお返しします。
現地調査・工事
見合う場合のみ現地調査へ。パワコン交換または通信機器の設置・設定を実施。使用前自己確認も対応。
効果確認
オンライン化後の精算の変化を売電明細で確認します。
よくあるご質問
Q. 出力制御がオフラインのままで損をしています。オンライン対応機への交換費用を知りたい。
A. 実際にいただくご相談です。パワコンの型番・台数・所在地(電力会社エリア)・直近の売電明細をお知らせいただければ、いま差し引かれている代理制御分と、オンライン対応機に交換した場合の費用を並べて損得を試算してお返しします。交換しない方がよい場合はそうお伝えします。
Q. 出力制御(出力抑制)とは何ですか?
A. 電力の供給が需要を上回る日に、送配電事業者が太陽光などの再エネ発電所の出力を一時的に抑える措置です。制御中は発電しても売電できません。九州・東北・中国・四国・北海道などで常態化し、東京電力エリアでも2026年3月1日に初めて実施されました。
Q. 低圧(50kW未満)の発電所も出力制御の対象ですか?
A. 2022年4月から、それまで対象外だった旧ルールの10kW以上500kW未満の太陽光発電所(低圧を含む)も対象になりました。10kW未満の住宅用は引き続き当面対象外です。
Q. オンライン代理制御(経済的出力制御)とは何ですか?
A. オンライン制御に対応していない(オフラインの)発電所が本来行うべき出力制御を、オンライン対応の発電所が代わりに行う仕組みです。オフラインの発電所は実際に設備を止めていなくても、代理で制御された分が売電料金から差し引かれます。オンライン側はその対価を受け取ります。
Q. オンライン化すると何が変わりますか?
A. 制御指令を通信で受けて、指令どおりに自動で出力を制御するようになります。実際の指令分だけが制御対象になり、一律で差し引かれるオフラインの精算より損失が小さくなる傾向があります。制御頻度の高いエリアほど差が大きくなります。
Q. オンライン化にはパワコンの交換が必要ですか?
A. 設備によります。既設のパワコンが出力制御機能に対応していれば、出力制御ユニット(通信機器)の後付けで済む場合があります。非対応の機種や10年を超えた機種は、出力制御対応パワコンへの交換が現実的です。型番で切り分けます。
Q. FIT電源が先に出力制御されるようになると聞きました。いつからですか?
A. 送配電事業者ごとに順次導入されます。2025年12月時点の各社のシステム改修状況では、東北・四国が2026年度末、九州・中部・北陸・関西・中国が2027年度初め、沖縄が2027年度半ば、北海道・東京が2027年度末の予定です。
Q. 東京電力エリアでも出力制御はありますか?
A. あります。東京電力パワーグリッドは2026年3月1日、エリアで初めての出力制御を実施しました。それまで出力制御と無縁だった関東の発電所も、オンライン化の損得を確かめる時期に入っています。
Q. 出力制御の通知やスケジュールが届きました。何をすればよいですか?
A. 通知書・年間スケジュールと、パワコンの型番・台数をお知らせください。オンライン対応の有無を確認し、(1) いまの精算方式での損失額、(2) オンライン化した場合の損失の見込み、(3) 交換またはユニット後付けの概算費用、を並べてお返しします。